「一服をゆっくりと」がまさに「煙管」の醍醐味である。
シガレットが普及するまでの間、日本での喫煙といえば、煙管のみであった。たばこ葉を一つまみ、丸めて詰めて、火をつける。
この一連の仕草が、仕事で疲れた身体を癒してくれたのだろう。
忙しく慌ただしく、真面目に仕事を一生懸命する日本人気質に「煙管」がしっくりときたのであろう。
煙管に合う細刻みの刻みたばこを作りあげたのも、日本人ならではなかろうか。

煙管は短いものもよし、長いものもよし。彫刻をしてあるものもある、竹製のもの、金属製のもの、火皿の大きいもの、小さいもの、昔ながらの煙管、現代風の煙管、お好みのものを選ぶのが、煙管を始めるうえでの第一歩だ。
もちろん、自分の煙管だという印をつけてもよい。
やはり、自分の「粋」になるものを見つけれると、あとは、旨い一服を味わえると、愉しめる。